ケコム事業

BUSINESS

ケコム工事とは

全く聞きなれない言葉かもしれませんが、ケコム工法とは私たちコプロスが自ら開発した、立坑構築工法。下水道やガス管の敷設、また高層建築の土台など「穴を掘る」需要において、その静音性や安全性、また他の類似工法では不可能な大深度大口径工事への対応力で抜きん出た実績を持っています。
現在は大手ゼネコンをはじめ多数の依頼に基づき全国で施工を行っており、業界内では「コプロスは知らなくてもケコムの名は知っている」と言われるほど浸透。また独自の技術的要素に対する評価も非常に高く、日本推進技術協会黒瀬賞、建設機械化協会奨励賞、国際非開削技術協会NO-DIG賞など、多くの受賞歴を有し、「世界一」の技術力と評価されています。

2008年 山陽矢賀基地着発線増設他工事
広島県 鉄道(新幹線基地)近接工事

2010年 柳原雨水幹線下水道築造工事 
愛知県 住宅地における大口径30m級ケコムセグメント工事

2010年 利根川橋りょう改良工事
茨木県-千葉県 初のJR直轄工事

2011年 西日暮里幹線工事 東京都 都内における大口径路面下工事

2012年 中央処理区枝線工事 和歌山県 住宅地におけるオーバルケコム工法工事

2015年 尾長地区下水道築造工事 ケコムセグメント工法夜間工事

2015年 富山ライン建設工事 富山県 5000CR多段立坑30m超工事

2016年 金沢シーサイドライン延伸工事 神奈川県 過去最大の大規模案件

ケコム(KCMM)工法技術とは

従来の立坑構築工事は、掘削や矢板設置など人の手による工程が必要で、その施工速度や安全性の面で多くの改善点が存在していました。その点、ケコム工法では鋼製ケーシングを地中に圧入、内部の土砂を掘削することで立坑を構築。工程の全てが専用機械施工となり、立抗内での人力作業が不要となります。また省スペースでの施工が可能で環境負荷も極めて少なく、長期にわたる交通規制が難しい都市部や工事区間の確保が難しい鉄道沿線など、場所は選ばずスピーディな施工が可能。その汎用性の高さから、現在ではケコム工法は立坑構築のスタンダード技術として、全国各地多数の工事で採用されています。ケコム工法では呼び径φ1500からφ5000まで、多彩な用途に対応。またケーシングには特殊刃先もラインナップされており、硬土質環境での施工も可能。これら機能の拡大に必要となる設備機器・基礎技術の全てを、コプロスでは自社内で開発しています。立坑口径の拡大や大深度化など、需要に応じて「常に進化し続ける」技術である点も、ケコム工法の大きな特徴の一つです。
ケコム工法を開発したのは、コプロスの宮崎衛前社長。1982年、小口径管推進工事に取り組んだ際に岩石や地下水に大いに悩まされたことから、ケーシング工法をベースとして自走式小型立坑機を開発、その技術を推進用立杭にも発展させたものです。ケコム工法は「常にアイデアを書き残せるよう枕元にもスケッチブックを欠かさなかった」という前社長のモノづくりの精神の結晶であり、メーカー型建設業・コプロスの象徴とも言える存在なのです。

【受賞歴】
黒瀬賞 公益社団法人日本推進技術協会
建設機械奨励賞 一般社団法人日本建設機械施工協会
NO-DIG賞 国際非開削技術協会

ケコム(KCMM)工法

ケコム工法とは


ケコム工法は下水道工事の立抗構築工法で、専用機で立抗となる呼び径φ1500から呼び径φ5000までの鋼管を 地中に圧入し、内部の土砂を掘削して立坑を構築する工法です。私どもは鋼製ケーシング式立坑工法のパイオニアとして多機種の開発を行っています。従来の揺動式立坑構築機に加え、呼び径2000~5000mmまでの全回転型立抗構築機をシリーズ化し、 適用土質の大幅な拡大と、省スペースで大深度の立抗構築が可能になりました。ケコム(KCMM)工法は、1984年下水道用立坑として開発されて以来、効率性、経済性、安全性、省力化、省資源化、 工期の短縮等の特長が、業界から高い評価と信頼を獲得しています。環境問題、公害問題にも非常に高度なレベルで対応可能な無振動・低騒音の工法として現在も都市土木の現場で 真価を発揮しています。その成果として、黒瀬賞や建設機械化協会奨励賞をはじめ、 1993年には国際非開削技術協会から栄誉あるNO-DIG賞を日本で3番目に受賞しました。

ケコム工法の特徴


  1. 立抗構築完了まですべて機械施工なので、立抗内での人力作業が不要で、安全かつ工期の短縮が可能です。
  2. 水圧バランスを利用して掘削するので、薬液注入が不要です。また施工機械が一体化されコンパクトなので、 道路規制が最小限に抑えられます。
  3. カッティングロック(CR)専用機では、特殊刃先の併用により、N値50以上の硬質土や礫率200mm以上の玉石・ 転石混じり土の施工が可能です。
  4. 作業中の上空制限は特殊アタッチメント使用により4.0mからの施工が可能です。

施工要領


マシン・ケーシングを配置し掘削開始。

ケーシングを揺動または旋回させながら圧入し、内部を油圧グラブで掘削する。

土圧とのバランスをとるために注水を行い、水中掘削により所定の深さまで掘削する。ケーシングは溶接で接続する。

圧入掘削が完了したら水中コンクリートを打設し底盤を形成する。

コンクリートが固まったら内部の水を抜き内部を清掃する。

施工状況


ケーシング建込み工

圧入掘削・積込み工

底盤コンクリート打設工

機械撤去工

ケコムセグメント工法

ケコムセグメント工法とは


ケコム・セグメント工法は、全周回転圧入機を使用し外周鋼板被覆のコンクリート合成管を水中圧入掘削し、所定の深さに立抗を構築する工法です。従来のケコム工法と異なり、構築後は一部を残してそのまま人孔構造物となりますので、現場打ち工の省略ができます。

ケコム・セグメント工法の特徴


1.安全性 … 内枠を建てて人孔を構造する立抗内の作業が省略できます。
2.工程を1/3に短縮 … 鋼矢板、深礎工法に比べ現場施工期間の大幅な短縮が可能になります。
3.耐震レベル2に対応 … セグメントの接続が可とう性構造となっており耐震レベル2に対応しています。
4.環境性、施工性、施工精度の向上 … 排ガス対応型低騒音機械の使用と専用機による施工性、及び施工精度の向上を実現しました。

ケコムセグメント本体

市街地施工状況

ケコムセグメント開孔ブロック

マンホール据付状況

施工状況


圧入機搬入

二分割セグメント搬入

セグメント建込み

圧入掘削

水中掘削

生コン打設(トレミー管使用)

デュコム(DUCMM)工法

デュコム(DUCMM)工法とは


デュコム(DUCMM)工法は、ケコム工法による鋼管立坑から推進機またはシールド機を直接発進到達できる工法です。鋼管の発進到達部にスライドできるゲートを設置して立坑を築造した後、チャンバ内の圧力を土水圧とバランスさせた後ゲートを引上げ、 発進到達する工法です。

デュコム(DUCMM)工法の特徴


地盤改良や鏡切りが不要で切羽を解放せずに推進機またはシールド機の直接発進到達ができるため、安全性にも優れており、 工期の短縮とコストダウンが期待できます。また、地盤改良をしないのでコンパクトな範囲で施工できます。

ケコム工法の概要


ケコム工法は、専用の施工機械によって鋼管を揺動または回転させて圧入沈設すると同時に、ケーシング内部を掘削して立坑を構築する工法です。ケコム工法の適用可能な鋼管径は約5000mmまでと大きく、沈設深度は地盤によって変化しますが、約20m程度までは施工可能です。

デュコム(DUCMM)工法の発進手順


適用事例


通過立坑の坑口部

引上げ装置の設置完了状況

ゲート引上げ完了状況

到達立坑の坑口部

到達前の反力材設置

シールド到達完了状況